そう言って、


電話を切った。



これで、終わり。



どうして、大事にしてなんて

言えるのかなんて、そんなの簡単。


郁にはわかる



かおりんは、


キョンを待ってる



かおりんの目を見たら、

わかること。




さよなら、郁の王子様。



あの学芸会で


キョンが
キスのふりをしたときから



叶わないとわかっていた



王子様のキスがないと


目を覚ませないのは



本当の白雪姫。


郁は大丈夫



この涙が乾いたら


もう、ちゃんと

ひとりで歩いていける。



だからお願い



幸せになって



郁も必ず


幸せになってみせるから