こんな傷、つけなければよかったのに。
これを見たときのかおりんの
表情が、頭から離れない。
ねぇあのね
かおりんの言う通りだよ。
郁は嘘ばかりついてる。
そんなことにようやく気が付いて。
でもね、郁は
もう一つ気が付いたことがあるよ
郁から離れていくかおりんの背中を見たら
どうしようもなく辛くて
行かないで
見捨てないで
って思ったの
だから
かおりん
貴方は郁の
とても、大切なひと。
そんなことにも、
今さら気が付いて。
4月のあの人、郁の知らないところで
かおりんは
郁を助けてくれた。
だから、今度は
郁が助けたい
ううん、かおりんを
幸せにしたい。
みんなを、しあわせにしたい。
だから、郁。
あともう少しだけ、傷つくの。