夕陽のせいかな 仲本の顔がすごく赤く見える ゆっくりと起き上がったあと、わたしはなにも言えなくて 「痛かったよね、やっぱり」 「…平気」 「あのさ」 「なに?」 「いいや、なんでもない」 「なにそれ、言ってよ」 「……俺は、諦めてほしいよ」 そんなの。 なんで、そんなこと。 胸が 張り裂けそうだよ。 「………仲本、一個聞きたいの」 「ん?」 「仲本にとって、私ってなに?」 教えてよ。