誠ノ桜 -誠の下で-




藩邸から出て歩いている間は、早瀬の今まで
の話を聞いた。

色々危険な状況に出会したらしい。


「凜の話も聞かせてよ」


そう言われて、凜は少し考えて口を開いた。


「龍飛が丁度出ていった一週間後、一つ上の男
が会津藩に入って来た」

「入れ違いだな」


クスッと笑うと、凜は「本当よね」と呟いた。


「12歳の時、会津藩松平公直属部隊隊長に抜擢
された。一つ上の男は副隊長ね」

「へー、俺が離れてから二年後かぁ」


すごいなぁ、凜もそいつもと褒める早瀬に笑
顔を向けて先を続ける。


「16歳……寺田屋で浪人粛正」

「やるな」


ふふ、と笑って頷く。


「で、その後壬生浪士組入隊」


その少し前に、凜は沖田と出会っていたのだ。


「入隊?」

「あぁ、潜入としてね。総隊長になった」

「それもすごいな」


凜は強くなったなー、と嬉しそうな早瀬。