―――――――――― ――――――― ――――― それは中学3年生。 夏休み前の、蒸し暑い時期だった。 私には早坂あずみっていう親友がいて。 「由芽、移動教室だよー」 「ちょっと待ってーっ!」 いつも一緒にいて、みんなから見ても仲良しだったと思う。 「ねぇ、聞いて」 「何?」 「あたし、秋山くんに告白しようと思うんだ」 あずみの言葉に、私は心底驚いた。 秋山隆也。 学校ではイケメンの部類に入るようで、結構モテている。