「いや、別に……」


ゆっくり観客席から離れる。


奈々は私の後を追う。




……私以外の友達を見に来たんだろう、きっと。



「あ、結城ちゃんの出番そろそろだよ!」



そう言い、奈々は私の背中をぐいぐい押す。



「うん」



私は、小走りで光溢れるミヤビくん達の所へ行く。







「……あっ」


私は何もないとこでつまずく。


しかしそれを、ミヤビくんが支えた。