あのファイルには、小春の親父さんが好きな食べ物まで記されていた。 ちょうど調理実習で茶碗蒸しは習っていたし、親父さんが好きな食べ物なら小春も料理するかなって。 ...まあ、火傷したくらいだからそれはないか。 小春の右手の包帯にため息をつく。 「いやあ。こんなに料理上手な男子がいるんだな」 それに好物を作ることで相手の警戒を解くことにも繋がった。 やっぱり料理の腕を褒めてもらえるのは嬉しい。 小春もほっとしたのか笑顔を浮かべている。 「これで思い残すことなく、アメリカに行けるな」