「ゴメンなさぁい(泣)」

「もぇ〜。その…、私からもゴメンなさい」

「もう大丈夫だから」

よかったぁ〜。

見た目が「いかにも不良ッ!」って感じだったから、ボコボコにされるのかと思ったよ〜。

「じゃッ!俺行くは」

やっぱりカッコイイなぁ〜。

「もぇ大丈夫??」

「大丈夫だょ」

私は小学校の低学年の時にクラスにいた不良さんにからかわれたことがあった。
その時から不良がダメで。
あっ!!男子ともあまり喋れなくて…。

まぁその人が原因なんだケド。

でもあの人カッコよかったなぁ。

また会えたらいいなぁ〜

なんて。何考えてるんだろ…

「あっもぇ!入学式早々から遅刻しちゃまずいよ〜」
そういえば入学式のことすっかり忘れてた

「うん!急ご」

2人で全力ダッシュ

「ふぅ〜。なんとかギリギリ間に合ったね」

「うんッ!絢〜クラス何組だろ?」

私は小さい頃から人見知りで絢以外はなかなか打ち解けることに時間がかかった。

それに比べて絢の周りにはいつも人がいるような人気者で。

絢と一緒にいたら友達がなんとかできたくらいで。

「うん!見に行こ」

クラスが貼ってある玄関には人がいっぱいで。

私たちが見れる状況じゃないかも…。

「もぇ〜、ちょとここで待ってて。私が見てくるから」

「うん。ありがと」

私が行ったらたぶん押し出されちゃうだろうな。

「もぇ〜!」

絢なんかニコニコしてるから同じクラス?

「うん。どうだったぁ?」

ドキドキ

「同じクラスだったよ〜」

「やったぁ〜」

絢と同じクラスになれてよかった〜。

離れちゃったらどうしようかと思ったよ

「ちなみに5組だよ」

5組かぁ〜。友達できるといいな

「じゃあ〜。行きますかッ!」

「うん!」

このときはまたあの人に会うなんて思ってもなかった。