ネニャフルで冬を過ごし、春が来た。
フェンの吟遊詩人の真似事は連日盛況で固定客もできていた。
しかし、フェンが一番気になっていたティーという少年は二度と現れなかった。
旅人の掘ったクレーターは残されることになったらしい。
死刑囚の処刑場として利用されるそうだ。
クレーターに死体を捨てた後には3女神を讃える歌と精霊に罪の懺悔をする祈祷が行われた。
旅人はなにかの邪神教みたいで嫌だ、と頭を抱えていた。
当のランジェは機嫌が良さそうだったが、フェンが聞いてみたところ、大半の精霊は許しはしないだろう、と言っていた。