君 距 離 〜キミキョリ〜




次の日から、ワタシの隣に咲子はいなかった。

それと同時にワタシの心も空っぽになった。

移動教室も1人、お昼も1人、帰りも1人。

ワタシは気づいていなかった。

咲子の存在が、こんなにも大切で必要だったなんて。

友達が何なのか理解していなかったんだ。

ただ一緒にいるだけなのかもしれない。

でも、ただ側に、隣にいるだけでいいんだ。

ワタシは、そのことを、失ってから気づいた。

…もう遅い。