君 距 離 〜キミキョリ〜




「おい」


気がつくと、誰かがワタシを呼んでいた。


「そんなところで寝てたら、風邪ひくぞ」

「拓真っ!」

「グッモーニン」

「遅刻?」

「イェス」

「あっそ」


拓真は、ワタシの隣に座ってきた。

その横顔が愛しかった。


「なんで、こんなところで寝てんの?」

「だるかったから」

「不良」

「拓真だって」

「だな」


笑った顔が愛しくて。

もっと、笑ってほしくて。

もっと、近づきたくて。

どうすればいいのか分からなくなって。

拓真に抱きつきたくなった。