アタシは手のひらを存分に開き、 そこに渾身(こんしん)の力を込めて、 リューに突きつける。 一方、リューは拳だった。 大きな拳が、力を込めて握られていて、 この手にどんだけ握力込められてんだ、 ってほど強そう。 リングが無数つけられたソレは、 当たるとめちゃくちゃ痛そう。 それでも、アタシは、 負けないから――。 一発目の繰り出しに、 アタシとリューの動きは止まった。 里緒も純も柚樹も、 ニヤッと笑ってリューを見つめてる。