俺は放課後、愛華を誘った。
この前見つけたひまわり畑。
ぜってぇ連れてきたいって思った。
愛華、喜んでくれるかな?
放課後、愛華を連れてきた。
「わぁぁ!すっごい綺麗」
目をキラキラ輝かせている愛華。
連れてきてよかった。
俺は一緒にケータイで写真を撮ろうと誘った。
なのに鈍感な愛華はひまわりを撮り始める。
『バカッ!ツーショットでだよ!』
しまった!
思ってたことが声に―…。
「えっ」
愛華の顔が赤く染まる。
なんでこいつはこんなに可愛いんだろう?
『もっとくっつけよ』
「う、ん」
俺と愛華は笑顔を作る。

カシャッ

待ち受けにしようかな…。
なんて思ってる俺ってどうなの?
『帰るか』
「うん」

また、連れてこよう。

この時の俺たちは笑顔だった。
でも、その笑顔が、なくなる。
この写真が、嘘のようになる。
あの、女のせいで…。
全てが、壊される。