君が欲しい


「…………………記憶喪失?」

聞き慣れない単語に、一瞬理解が出来ずにいた。

「えぇ、記憶喪失よ」

まさか、僕が?

「あなたはあるショックで昨晩の記憶を喪っている」

彼女は僕の手をそっと両手で包んだ。

「…ショック……?」

ジッと僕を見詰める澄んだ瞳は、視線を逸らす事を出来なくさせる。