これが私の過去だ




あの後終業式を待たず
私は引っ越した




おばあちゃんを説得して
お父さんに手紙で知らせた

お父さんからの返事は
「わかった」その短い言葉と
お金と通帳





きっと、これからは
自分でお金のこととか
管理しろってことだと思う





引っ越すことは誰にも言っていない
唯一凛久のお母さんに言ったくらいで


舞花にも颯太にも
凛久にも・・・言ってない





学校には引っ越した後
事情を説明してもらうよう
頼んでいたから大丈夫だと思う




舞花には悪いことをしたと思うけど
私は変わるんだ




もう笑わない


人ともかかわりを持たない


凛久のお母さんは
自分を責めるな、と言ったけど



私は自分が憎い




だから、もう一人の愛理になる