……こんなこと初めてだ。



混乱のあまりその場を足早に立ち去ろうとする俺に、彼女は小さな声で囁いた。





「――タスク……」


「―――――っ!?」





彼女が口にした言葉。

現代では、俺と、カヤの生まれ変わりしか知らないはずの名前。




“タスク”




忘れるわけがない。





……カヤと最初に出会ったときの、俺の名前だ。