「……俺には蜂谷だけなんだよ」 ボソボソ呟いてみれば、戯言を抜かす酔っ払いみたいで何だか笑える。 「よし、そうと決まったら、即、行動開始だ」 俺の独り言などまったく聞いていなかった慶太は、力ずくで俺を机から引き離した。 昼休みの教室から無理やり連れ出され、楽しそうに鼻歌なんかうたいながら慶太は校舎を抜け出る。 「どこ行くんだよ」 「1年の教室ー」 「はぁ?」