僕の願いが神に通じたのか。 それから僕たちは、定期的な周期で生まれ変わった。 いろんな国の、いろんな時代。 生まれ変わるたびに僕たちの容姿は違っていたけれど、それでも僅かながら残っていた面影と、右の手のひらにある小さなアザ。 僕も君も、それを持ったまま転生を繰り返した。 でも、皮肉なことに。 君は僕のことなど覚えていなかった。 ――そう 僕だけが、君との記憶を抱えたまま生まれ変わり続けたんだ。