「裏切り者」と責め立てない民たちの言葉に、涙が止め処なく溢れた。
やがて、民たちの魂はあたしのもとから消え去り、周囲に闇が訪れる。
あの世界に戻っても、あたしと瑠衣には記憶がない。
もしも偶然どこかで再会しても、言葉を交わすことなく、そこで終わってしまうかもしれない。
一瞬の出会いが、最初で最後になるかもしれない。
それでも。
あたしは、かすかな記憶を瑠衣に感じるのだろうか。
瑠衣もまた、あたしに同じ気持ちを抱くのだろうか。
瑠衣――……
記憶が戻ることは決してないだろうけど。
もしも、あたしたちに出会うきっかけがあるのなら。
そのときは、
今度こそは、
どうか、ずっと、あなたのそばにいさせて――……
――fin――


