「……顔、声、名前、存在」 日誌に視線を落としたまま、蜂谷は淡々と答えた。 「それって全部じゃん。つか、俺、直しようがないじゃん」 「そう。だから、あたしは永遠にあんたが大嫌いなのよ」 「……もし、全然違う俺に生まれ変わっても?」 そう訊くと、日誌にペンを走らせていた蜂谷の右手がピタリと止まった。 まるで、“生まれ変わる”という言葉に反応するかのように。 ……まさか。 そんな淡い期待を抱いてしまう。