「そっか。開けてないのか……」 それならあとは、ネックレスかブレスレット。 ネックレスは、本当にOKなんだろうか。 麻友はヴュルツブルグでのことを気にもかけていなかった。 トラウマになってしまったのは、俺と最初に出会った時代だと言ってた。 ――……俺が、無理だ。 手で触れようとするだけで、記憶が鮮明に蘇る。 「………」 結局、手にしたのはブレスレットだった。 シルバーのチェーンを基調としていて、ピンクや真紅、オレンジといった暖色系の小さな石が控えめに散らばっている。