そんな俺たちのあいだにやっと会話が生まれたのは、和泉市に到着してからだった。 駅に着いて改札口を出たところで、俺はふと歩く足を止めた。 「……瑠衣?」 バス停に向かって歩き始めていた律が踵を返し、俺のもとに戻ってくる。 「どうしたの?」 視線の先にあるのは、構内の一角で営業しているアクセサリーショップ。 「……今日、麻友の誕生日だよな?」 確か、麻友が言っていた。 “今度の朔の日はね、あたしの誕生日なのよ” ――……って。