「あぁ。これ以上殴ったら、おまえを殺しかねないからな」 「……いっそのこと、ここで殺されたほうがどんなにラクか」 深い溜息をつきながら、磯辺は苦悩の表情を浮かべた。 「おまえは、朔の日に自分がどうなるか分かっているのか?」 自らの末路を知っているような様子の磯辺にストレートに問いかけると、「おまえは分からないのか?」と、逆に訊かれた。 「はっきりとは……分からない」 ボソボソと口ごもる俺に、磯辺はフッと笑い、そして話し始めた。 「俺は間違いなく、冥界落ちだろうな」