「……瑠衣っ?」 名前を呼ばれて、ハッと我に返る。 「どうしたの、ボーっとして。早く食べちゃいなさい」 母さんに言われて、すっかり冷めてしまった肉じゃがを口に運ぶ。 あんなふうに、君の亡骸を目の当たりにしたこともあった。 恋だの愛だの言っている場合じゃない、ただ生きることだけに必死な時代。 それなら、君との今のこの状況はいくらか…… いや、まだまだ幸せな方なのかもしれない。 毛嫌いされていても、俺と君は平和な世界で生きているのだから。