ヒコミコ。
おまえが王になるのは勝手だが、この国は絶対に混乱する。
おまえは霊力すらない、ただの普通の人間だ。
普通の人間が神託を誤魔化せばどういうことになるか、身を持って知るがよい。
次第に視界が霞み、体温が下がっていくのを感じる。
呼吸も弱々しくなってきた。
タスクに、もうすぐ会える。
タスクがわたしを待っていてくれているのなら、死ぬことなんか怖くない。
ヒコミコの策略にわざと嵌り命を絶ったわたしを待っていたのは、タスクではなく、ヒメミコ様だった。
『――民を裏切ったのだぞ、おまえは』
怒りに満ちた表情で、ヒメミコ様はわたしに言い放った。


