――なぜ、ヒメミコ様を殺めたのだろう、と。
ヒコミコとスグリは、ヒメミコ様を殺めた理由を、月が太陽を隠したあの不吉な一件が理由だと話していた。
ヒメミコ様をこのまま生かしておいたら、更なる災いが起きるであろう、と。
……ほんとうにそれだけの理由で?
ヒメミコ様の代理を務めるとき、ヒコミコは王になりきったかのごとく振る舞う。嫌気がさすほどに。
しかも、「自分を次の王に」とヒメミコ様に直訴したほど、王座を欲しがっていた。
それなのにこの男は、王の候補にすら名前が挙がらない。
ヒメミコ様の次はわたし。
そしてわたしは、次の女王にイヨを考えている。
「さ、どうぞ、カヤ様」
差し出された杯には、並々と酒が注がれている。


