コムソモールのヤツらの笑い声と、死体を食べては嘔吐する住民たちの苦しそうな声。
こんな光景にすっかり慣れてしまった自分が、もう人間ではないような気がした。
何の感情すら持たず、無意味に街なかを歩き続ける。
動けばお腹がよけいに空くことは分かっているけれど。
だからと言って、じっとしていれば頭のなかが本気でおかしくなりそうだった。
死臭の漂う街中を歩いていると、ある死体の山が視界のすみに入った。
いつもは素通りしていくのに、なぜか気になった僕は、それに引き寄せられるようにして近づいた。
「………っ!」
死体の山の中から伸びた、やせ細った1本の手。
その手のひらには、僕と同じ小さなアザがあった。
そう。
それは紛れもなく、君だった。


