それまで住んでいた街が、一瞬にして地獄絵図になってしまった。 何が起きたのか、まだ12歳だった僕には詳しい事情は分からなかった。 ただ、理解できたことがいくつかあった。 住んでいた街がある日突然封鎖され、街から一歩も出れなくなったこと。 コムソモールのメンバーが僕たちを終始、監視していること。 家にある食べ物と飲み物を根こそぎ没収されたこと。 また、住民が自らの食糧として育てた穀物を当たり前のように収穫して食べただけで、 強制収容所に連れて行かれる姿をたびたび見かけた。