“タスク”という名を持つ僕と、“カヤ”という名を持つ君。

僕たちが初めて出会った時代、2人の身分はあまりにも違いすぎた。



君は、この国を治める女王・ヒメミコ様の後継者。

そして僕は、ヒメミコ様に生涯を捧げる奴婢(ぬひ)だった。




「ねぇ、これどうしたの?」




生まれつき僕の右の手のひらにある小さなアザ。

それを見つけた君は、驚いたように訊いてきた。




「生まれたときからあるんだ」


「そうなの!? わたしも同じところにあるのよ。……ほら」




そう言って君は右手を広げ、僕と同じアザを見せた。