男の勘ってものは、時折、自分自身を追い詰める。
ぴったりと寄り添う2人を見て、思った。
蜂谷と磯辺は、“一線”を越えたんだろうな……って。
「……小林、おまえ見舞いか?」
「ううん、成績表とプリントを届けてくれただけよ」
今にもキスするんじゃないだろうかっていうくらいに、磯辺に顔を近づけている蜂谷は俺のほうなど見もせずに言う。
「あぁ、そっか。ありがとな、小林」
……なんでおまえが礼を言うんだよ。
ショックを受けたあとに襲うのは、たまらないほどの苛立ち。
もう無理だ。
これ以上ここにいたら、苛立ちが怒りに変わってしまう。


