「ぐぅっ……」 もがき苦しむ声がこぼれた。 縄を引っ張る僕の両手にかかる重み。 それは、君の命の重みだ。 「うぅ……っ」 パチパチと燃えさかる業火の音。 そして、君の苦しむ声。 僕は、今にもすべり落ちそうな涙を1滴たりともこぼさないように、下唇を思い切り噛み締めた。 君の命を絶たせるこの縄を、放そうとも思った。 でも。 これは、“温情”なんだ。 業火に包まれてしまうよりも先に、 僕たちの手で絶命させたほうが、幾分、苦しまなくて済む。