再び“張り込み用”の個室に戻った俺は、便座のフタを閉め、身を縮めながらその上に乗った。
仕切られている壁に静かに手をつきながら、じわじわとからだを伸ばしていく。
ドクドクと心臓の音がうるさい。
どうか、この世の者ではない者がいませんように。
そんなバカなことを必死に祈りながら、視線の先が隣の個室にたどり着いた。
「……はっ……!」
そこにあった“モノ”を見た俺は、情けない声をつい、上げてしまい。
“ソレ”と目が合うギリギリのところで勢いよくしゃがみこんだ。
「……マジかよ」
驚いたまま便座から飛び降り、なるべく静かに隣の個室の前に立った。


