「わたし……諦めないから。これまでみたいに、また引き裂かれるのはごめんだわ」 さっきまで悲しみに打ちひしがれていた律の瞳はもうどこにもなかった。 俺と、そして自分自身に言い聞かせるように、律は強い口調で言い放った。 「……いまの季節が冬でよかったな」 昼休みを終えて教室に戻る途中、慶太がそんなことを言ってきた。 「どういう意味だよ」 訊き返すと、慶太はめずらしくマジメな顔をする。 「屋上なんて寒すぎて、俺らの貸し切り状態だったじゃん」 「まぁ、確かに」