律がカヤじゃなかったとしたら、いったい誰なんだ?
あの時代に存在していた人間であることに間違いはないし、輪廻転生にも関わっている。
――だけど、今となってはそんなことどうでもいい。
俺にとっては、“蜂谷=カヤ”という図式さえ成り立てばそれで万々歳なのだから。
「――瑠衣!?」
文化祭初日の放課後は、明日の準備でどのクラスも大忙しだ。
そんななか、突然俺が訪ねてきたものだから、律はひどく驚いていた。
「ちょっと、いいか?」
「……うん」
少しばかり困惑している律を、俺は人気のない階段の踊り場へと連れて行く。


