ヴェラの態度が気に食わなかったのか、マティルダが突然キレてしまった。
「なんなのよ、その態度。わたしはあんたに本当のことを教えてあげたのよ!?」
「マティルダ!」
ヴェラの髪の毛を掴みあげるマティルダを止めようと、僕は2人のもとに駆け寄った。
「やめてよ!」
マティルダを振り払おうと、ヴェラは精一杯、抵抗する。
僕の手が、ヴェラの髪の束を掴み挙げているマティルダの右手を捉えた瞬間。
「目障りなのよ、あんた!」
マティルダの手はヴェラの髪の束を容易に放し、
同時に、ヴェラの細いからだを思い切り蹴り飛ばした。
……燃えさかる、暖炉のほうへと。


