律と顔を合わせるのは、あの日、彼女が自分がカヤであることを告白して以来だった。 「律ちゃん、俺、覚えてる?」 馴れ馴れしく“律ちゃん”と呼ぶ慶太に、律は微笑みながらこくりと頷いた。 「じゃ、こっちは?」 「……ちょ、やめろって」 慶太は俺の両肩をぐいと掴み、無理やり律の前に連れ出す。 「――もちろん」 律は意味深な視線を俺に送りながら、にこりと微笑んだ。