――いちばん笑えたのは…… 「ママ! 猫がいるの! 助けて!!」 僕が野良猫としてこの世に生を受けたことだ。 しかも君は、重度の動物アレルギー。 僕は遠くからしか、君を見守ることができなかった。 言葉を交わすことも、もちろんできやしない。 人間に生まれ変われる保障などないのだと、初めて思い知った。