初登校早々、とんでもない日になっちゃった。
小夜は帰宅の途中、両親がじつの親ではないことが気になりはじめていた。
親は親だもの。とわりきったはずなのに、言うのと実際これから家にもどって母とどう接すればいいのか?
しかし、小夜の心配など無用だとばかりに母はいつもと変わりなく、ご近所の人たちのことや町のお店のことなどを楽しそうに話すので小夜もいつもと変わりなく過ごすことができた。
((これがいっしょに暮らしてきた家族なんだよね。
やっぱりお母さんはお母さんだよ。
ぜんぜん変わらない。))
夕飯の後、小夜はアパートの裏に出て星空を見ていた。
「すごぉ~~~~~い!きれ~~~い。」
小夜が満天の星に感動して声をあげると、すぐ近くから「マズイっ!」と声がした。
「まずい??」
声の方に目をやってみると、体全体が銀色の光に包まれている青年が小夜の方を見ていた。
「あれ、あなたは・・・・・」
「す、すみません。姫様、わざと何も言わなかったわけではありません。
これがこの世界での私の姿です。
高校生での姿の化身は体力を奪いますので・・・あの、その・・・」
「ええーーーーーっ!!朝の親切な相楽さんって阿狼さんだったの!
でも、今の見た目って26,7っていうか30前っていうか。
それで生徒会長って・・・!」

