とそれだけを言うとどこかへ出かけてしまった。



母と私は顔を見合せながら


「まぁ悪い人じゃなさそうでよかったじゃないの。お隣さん。」



「そうだよね。じゃ、私すぐ準備して学校行くね。」




私の登校した学校は地元の公立高校でもちろん共学。

しかし、全生徒の人数が100人満たなかった。



高校なので、かなり長距離通学している人もいるようだけど、こじんまりした鉄筋コンクリート造りの校舎だ。
木造ではないのが少しミスマッチな気がしたりもする。



登校すると、校長先生をはじめ全員で挨拶してくれた。

私の教室は1年A組。A組しかない。
学年1つずつしかクラスがないのだった。



新しい教科書を抱えながら、その日の授業を何とかこなし、帰宅しようとしたそのときだった。


上級生らしき人から声をかけられた。



「今日ここにやってきた長浜さんだね。
僕はこの学校の風紀部長をしている中家といいます。

長浜さんはこの町も初めてなんだって?」



「はい。」



「町のことも早く知るためにさ~、生徒会に入らない?
まぁこのちっちゃい学校だから、活動もしれているというかしゃべって終わりみたいな活動だけどね。

農家の人が多いからね、家で手伝いする子はなかなか誘えないんだ。
だめかな?
よかったら見学だけでもどうかな。」