好きと言えない。―悪魔と恋―【完】




2日が過ぎ。

3日が経った今日も連絡はない。

木賀さんの居る美容室は、特に足しげく通う事は必要ない為、私は普通に仕事をしていた。

でも、私の異変に気付いた嵯峨さんが、自宅に招待してくれた。

「自慢の腕を振るうよ」って。



「お邪魔しまーす」



歩斗のマンションから5分ほどの距離にあり、私はそっちに行きたくなった。

行きたい。

誰も居ないのに。



「呑もうよ」



遥斗さんがワインとグラスを持って来た。

口調や声のトーンは違うのに、兄弟だけあって、顔は似ていて、涙が出そうになった。