オレは意識を失ってるくるみを抱き抱えると、そのままその場を離れた。

遠く離れたトコロから桐沢の様子をジッと見つめる。



「……どうや。邪魔者はこれでいなくなったで」

「まったく……とんだ邪魔者がいたもんだ」

「邪魔者はいなくなったんや。これで文句ないやろ」

「フッ……じゃあまたはじめようか」

「……望むトコロや。覚悟しいや。あたしはアンタにだけは絶対負けへんから」

「ほんと威勢のいい女だ。オレに勝てるとでも思ってんのか??」

「……わからん。でもあたしはアンタが本気で憎い。殺したくなるくらい、なぁ」

「このオレに勝とうなんて考えが甘いな」