シャイニング・ジュエリー




白雪姫をどうしても演じたくて、オーディション前、必死に台本を読み込んだ。


このシーンでは、白雪姫はどういう心境なのかな、って。
どんな風に演じたらいいのかな、って。


なんども試行錯誤を繰り返し、私は今までないってぐらい、家で立ち稽古をしたの。




だから、相手の子には悪いけど。

白雪姫、絶対に渡さない。




「……。」



先生がこんな演出いらないのに、無駄に間を貯めるから。


少しだけ、イライラしてくる。



こんな時間、いらないよ。


発表なんてぶっちゃけどうでもいいから、早く劇に入りたい。

白雪姫に、なりたいの。