先程よりも遥かに強い、緊張感。 針詰まってる、周りの空気。 その中でも一段と気を張っているのは、私だと思う。 『……。』 今回、白雪姫の立候補者は2人いたから、この役だけはオーディションだった。 つまり、私かもう1人の子。どちらかが白雪姫を演じ、どちらかが裏方に回らなくてはいけない。 「白雪姫は…。」 裏方なんて、絶対に嫌。 だって、これが最後の大会だもん。 これが、みんなで作る最後の劇だから。