―…大介くん。 引退間際の三年生で、新人賞などもとった演技力。 ついでに男子部員は彼しか残っていないから、間違えない。 「飯島 大介。お前に任せることにした。」 …ほら、やっぱりね。 それでも、わかりきってるとはいえ笑顔を零す大介くんに、私も自然と笑顔が漏れた。 …大丈夫、彼ならやってくれる。 「では、次は白雪姫の発表だ。」 先生は立ち上がった大介くんが席に座ったのを確認してから、重々しい声を出した。