芽衣と大介くんは、あれからもちろん仲直り。 私と大介くんのシーンも、今は快く受け止めてくれている。 本当は、少なからずモヤモヤすると思うのに。 そういう芽衣の心配りが、嬉しい。 芽衣の気遣いのおかげで、私は自分らしく演技ができるんだと思う。 『…ありがとう。』 感謝の気持ちを、小さく呟いた。 内心は複雑なはずなのに、笑顔でいてくれてありがとう。 いつも支えてくれてありがとう。 だけど、ごめんね。 今日だけは私が、大介くんのお姫様だから。