さっきよりも、より一層近くなった距離。 私の額に、大介くんの息づかいと吐息が小さく吹きかかる。 白雪姫の目覚めの時まで、あと一瞬。 ――――…チュッ 心地よいぐらいの、リップ音が辺りに響き渡った。 『……えっ?』 思考が完璧に停止した私は、白雪姫から私に戻り、 確実に聞こえた効果音に、部員が騒然とする。 『……っ。』 今、なにが起こったの? 私と大介くんの唇が、触れたの?