「千夏。一緒に死のう?ホラ。おいで?」
「こ、ない、で!!い、やー!!」

必死に叫んでも、泣いても、アイツはあたしに向かって刃物を向けてくる。

もう…死んだ方がマシだよね??あたし…死にたいよ。
心愛…ごめん。ママは、あなたを置いて死ぬね?

「れん。あた、し、ころ、されて、もいいよ?一緒、に死のう?」
「…本当にいいのかよ!?じゃあ、いくからな!?」
「う、ん。」

刃物が振り上げられて、あたしに向かって降り下げられたときに今までの思い出が駆け巡ってきた。やけに、刃物がくるのが遅く感じる。

あー。死ぬってこういう事なんだって思っていた。蓮、あたし蓮に出会えて良かったよ。最後は最悪だけど…今思うとね?あたし、蓮が大好きなの。だから、蓮に殺される事はしょうがないのかな? そう、思っていた時だった。

グサッ…。

刃物が刺さる音がして、それに続くように人が倒れる音がした。