自殺Tube

 おそらく黄泉の国へ旅立つこととなるだろう。


 理恵子を想うようにして。


 最後に室内に残ったのは、パソコンとケータイだけだった。


 俺の死体が地元の警察によって発見されたのは、その日の午後五時過ぎだ。


 地元の県警と所轄の警察官たちによって、俺の死因は自殺だと判定された。


 ホントはあの国子の霊が殺したのに。


 しかも鋭利な日本刀を振り下ろして。


 人生最後に泣くというのは、実にこういったことを差して言うのだろうと思う。


 検視官による検視が終わり、刑事たちが自殺と判定した後、俺の死体は警察病院へと運ばれた。


 結局、俺の人生はこの夏、あの悪ふざけでダウンロードした自殺Tubeによって大きく狂わされたのだ。


 しかも自分まで巻き込まれるという最悪の形で。


 だけど、これでよかったのかもしれない。