自殺Tube

「あたしがどれだけ辛い想いをしたか分かる?」


「うん。……でも、あんたの取った行動はおかしい。どう考えても、あんなソフト作っちゃいけない」


「あなたも自殺Tubeを知ってるのね?」


「ああ。悪かった。俺もパソコンにインストールしてる。だけど死にたいとは思ってない。お願いだから助けてくれ」


「そうは行かないわよ。簡単にあたしの恨みが治まるとでも思う?」


「確かにそうかもしれない。だけどこれ以上、あのソフトを使って大量殺戮(さつりく)をするのだけは止めてくれ!」


「フフフ。殺しがいがあるわね」


 国子がそう言って、近くに無造作に置いてあったナイフを手に取り、次の瞬間、心臓目掛けて振り下ろす。


「うわー……」


 思わず泣き叫んだ。


 ハッと夢から覚める。