「国子の霊があると踏みました。急いで辺りを探します」


　と言って、駆け足になる。


　霊を封じておかないと、また暴れ出すからだ。


　今度はホントにネット上だけでなく、いろんな手段を使って暴れ回るものと思われた。


　それだけ国子が無念のままこの世を去った証拠だ。


　そして二十分ほど辺りを探ってからだろうか、極楽寺が、


「おい、井戸があるぞ。かなり深いな」


　と言って、俺や他の霊媒師たちに来るよう促す。


「何か決め手でも？」


「ええ。井戸の奥に白いものが見えます。明らかに人骨でしょう」


「人骨？……もしかしてそれが国子のものだと？」


「その可能性大です。私もこういった場所での除霊は慣れていますから、任せてください」


　極楽寺がそう言って数珠を手に取り、呪文を唱え出した。